コロナが落ち着いてきた今、結婚記念日は絶対台南で過ごしたい…夫の気持ちは揺るぎないものがありました。
そして何より三年は短くない時間でした。
要するに…まあ…仕方ないですね。腰は重いものの、私も彼らに会いたい気持ちはあるのです。
そうこうしているうちに無事にパスポートが取得でき、残6席というぎりぎりの状況でしたが航空券も手配できました。
出発まであと4日。

出かけると決まったのですから、急いで荷造りに取り掛からないといけません。

私達は中年バックパッカーなので、背中に大きなリュック、肩掛けカバン(+パスポート等を身に着ける薄いポシェット)が基本です。
トランクは持ちません。
大きな荷物がないと両手が空いて動きやすいですし、LCCは荷物を預けると別料金が発生するので節約にもなります。

今回の持ち物は
■パスポート
■ワクチン接種証明
■財布。日本円、クレジットカード、台湾ドル、悠遊カード(台湾で使う交通カード)を入れておきます。両替は空港で出来ます。
■着替え(この時期の台南や高雄は半袖でも暑く、台北は時には東京より寒かったりします。どちらにも対応できる準備を。ちなみに着ているものは手荷物の重量には入らないので、荷物を軽くするため多めに着ていくという手もあります)
■洗面道具(ホステルはタオルが有料だったりするので、薄いタオルも)
■折り畳み傘(冬の台北は連日小雨が降るので、あると便利です。現地で買って現地で手放すというのも手かもしれませんが、私は持参します)
■筆記用具 記録はもちろん、筆談の際にも便利。
■本
■スマホ、充電ケーブル等(台湾のコンセントは変圧器不要、そのまま使えます)
■好きなお茶のティーバッグ、お守りなど

以下は台湾の場合は現地調達も簡単ですが、とりあえず持参しました。
■カイロ(肌寒い台北用。南は不要)
■マスク
■常備薬、生理用品(念のため)

これで大体4~5キロです。
機内に持ち込めるのは7キロまで。帰りはお土産などが増えて重量制限にギリギリなることが多いです。
持ち帰りたいものが想定外に増えた場合は、現地でトランク等を買ってそこに荷物を入れる。あるいは郵便局から自宅宛てに荷物を送るという手もあります。

ちなみに今回の旅の途中で「持ってくればよかった…」と後悔したもの
■首枕(行きの飛行機が乱気流に揉まれて5時間もかかったため、首が疲れました。通常日本から台湾は4時間以内なので基本不要ですが…)
■小さい財布(ちょっとそのあたりに行く時に使う財布、あると便利です。万が一があるので何もかも入った大きな財布を持ち歩くのは危険でもあります。いつもは持っていくのに、今回は忘れてしまいました。財布が2つだと日本円と台湾ドルがごちゃごちゃになるのも防げます)
■時計(私達はしょっちゅう『今何時?』と思うので、いちいちスマホを見るより小さな置き時計を持っていくのです。が、これも今回に限って忘れました)
■アイブロウ (眉を描くもの。必需品なのになぜか忘れてしまい、台南のドラッグストアWatsonで調達)

急遽決まった旅でしたし、出発の前日まで店で働いていますから買い物に行く時間もなく、とりあえず手当たり次第に荷造りしたので忘れ物が多かったです。
本もいつもならワクワクと選び、時にはそのために本屋さんに出かけたりもしますが、その余裕は全くありませんでした。
中学生の時に読んだ「活字のサーカス」(椎名誠/岩波新書)には、本好きが旅に出かけるときの選書のわくわく感が余すところなく書かれていて素晴らしかったのですが、その内容を思い出しつつも現実の私は夜逃げ同然にそのあたりの本をリュックに投げ入れていました。

服選びも同じく大雑把でした。
本当なら凝りに凝って1日目は…、暑い日は…、雨の時は…なんてそれぞれのコーデを考えるのが大好きなのです。
光野桃さんのファッションエッセイを繰り返し読み、美術館で服飾系の展示がある時はできる限り出かけ、一時はファッションショーにも行ったりしてとにかく着るものには思い入れがあるのです。
しかしこちらも準備時間がほぼ無く、泣く泣く手あたり次第に折り畳み、コートは「似合わないけど、夜のバイクの事故防止のために…」と買った無駄に明るい色のダウンをしぶしぶ着込み、完全に不完全燃焼でした。

「あ、美容院に行くのも忘れてた!! 」
はねた髪をトホホ~と撫でながら、出発。

電車の中では旅行について家族や近所に住む親戚に連絡しました(顔見知りのご近所さんには挨拶済み)。
留守の間にちょこちょこ家に来てもらったり、外から様子を見ていてもらうことが出来ます。
あとは普段読めない本に没頭していましたが、集中しすぎて成田に着くまでに一冊読了しました。
夫は「今回は小説は持っていかない。ずーっと中国語の勉強をする」

と宣言して、実際勉強し続けていました。

成田に着いたのが20時頃。
空港はコロナ仕様でいろいろな場所が早仕舞しており、保険手続きが出来ないはコンビニも閉まっているはで唖然としました。国際空港とは思えない光景です。
節電のため電気もどんどん消すようであちこちが薄暗く、人影もまばらで陰気なSF映画(大好物)のセットみたい。
コロナウィルスのパンデミックを予言した映画としては「コンテイジョン」が有名ですが、空港、そして未知のウィルスといえば「12モンキーズ」が好きだなあと思いつつ、私達はやっと見つけた免税店でBくんに日本酒を買い、もちろん搭乗前に自分が殺されるところを目撃することもなく、ごく穏やかに飛行機に乗り込みました。

台湾の桃園空港についたのが12/6の朝2時。
現地は激しい雨、そして緯度が低いとはいえ冬なのでダウンでも寒い
両替を済ませ、24時間運航しているというバスで台北に向かおう…
としたらコロナの影響で深夜のバスは運航しないとのこと。
あーー…

えーっと…
朝まであと4時間あるんですが…
この寒い中ベンチで寝るのかしら…?
 

というところから本編に入りたいと思います。

続く
 
■まとめ
成田まで
自家用車で行く、リムジンバスに乗るなど様々なアクセスが出来ますが、私達は京成線を使っています。
緑が丘付近の方は、地下鉄で三田まで出てそこで乗り換えれば、あとは寝て居れば空港に着きます。
ちなみに羽田を使う時は、節約のためバイクの二人乗りで羽田まで走り、空港の駐車場にバイクを預けて旅に出て、帰りもバイクで帰ってくるということをしていました。
これは時間もお金もかなり節約できる裏技ですが、LCCは大概夜の発着なので、そして私達は諸般の事情で冬に出かけることが多いので、旅行の前後に「極寒の中をバイクで走る」という荒行に挑むということでもあります。
この話をすると誰もが抑揚のない声で「安くていいね~。絶対やらないけど」と言うので概ね不要な情報だということは理解していますが、羽田に近い方には参考になるかも…と思い、念のため書いておきます。
成田の早仕舞傾向、コロナの影響について
2022年12月の話ではありますが、上記の通り20時には旅行保険の窓口はすべてが閉まり、免税店も多くが閉まり、コンビニすら閉店していました。
空港で何とかしようと思っていても出来ないこともありますので、諸々事前の手配を心掛けた方が安全でしょう。
私達は結局旅行保険に入れず(カードの付帯保険はありましたが)、しかしそんな時に限ってトラブルが続発したため、旅の途中で何度もハラハラしました。
またこの後に判明する桃園空港のバスの一部運休のように、コロナの影響は世界中のあちこちでまだありそうですから、可能な限り調べた方がいいですね。