「アメリカン ユートピア」を見てきました。
トーキング ベッズのディビッド・バーンのライブ映像ですが、ただのライブというよりは優れた舞台芸術、ミュージシャンだけでなくダンサーもいて、視覚的にも工夫が凝らされていました。
大画面の方がいいと思うので、お好きな方は映画館へ! お早めに!!

見終わってから店主が
「バンドを解散してメンバーが独立することがよくあるけど、成功するのは『性格の悪い奴』なんだよ。例えばクイーンのフレディって、誰もが認めるすごいボーカリストだけどソロとしてはいまいち売れなかった(オペラ歌手と共演したり、面白いアルバムを出していますが)。それはさ、フレディって変わってるけど結局いい奴なの。だから食われちゃう。その点ディビッド・バーンはいまだにトーキング・ヘッズのメンバーと仲が悪くて罵り合ってたりしてね、性格がすごく悪くて、でも自分のことを俯瞰できる頭のよさもあって、曲はもちろんすごくいいし、なんか信頼できるんだよね」
学生時代、勉強しないで音楽雑誌ばかり死ぬほど読んでいた方の卓見です(笑)。
ソロの場合、代理人がいたとしてもアーティスト本人にプロデューサー目線というか、売り物としての自分を客観視する必要があるのでしょうね。これも才能というか、持って生まれたもかもしれませんが…。
「アメリカン ユートピア」はMCが沢山あって楽しいのですが、ディビッドのその「ちょっと面倒くさい感じ」が堪能できます。

監督はスパイク・リー。
最近「ブラック・クランズマン」を見ましたが、このライブのテーマが「移民」「人種差別」「選挙」そして「相互理解」なので、ベストな組み合わせ。
ディビッド・バーン自身もスコットランドからの移民だそうで、アメリカってまさに移民の国なんですね。
シンプルだけど奥の深い舞台美術、照明も素敵でした。

https://americanutopia-jpn.com/